まだ、始まったばかりの恋。


寒い冬に訪れた胸を焦がす想いに、あたしは夢中になっていく。



今はまだ、ご主人様とメイドでも。


この先、いつかきっと。



恋人同士なってやる。




クリスマス前にやってきた千尋。



神様が贈ってくれた、最高のプレゼント。



「千尋、これクリスマスプレゼント!」


「これって。
なんで、手羽先なん…?」

「内緒!?」



アホかって、軽く頭を弾かれた。


でも、あたしが腕を絡めていた方はそのままだった。

体を捻ってわざわざ、反対側の手を出した千尋に、少なからず期待した。












まだまだ寒い冬だけど。


来年は、あったい冬になればいいなぁ。


恋人と共に過ごせるクリスマスになってほしい。




ねぇ、千尋。


来年は、千尋があたしのサンタクロースになってね?


たった一人のサンタクロースから、愛のこもったプレゼントを貰いたいの。



そのために、この関係を少しづつ変えていこう。








ちょっと変わった関係だけど、あたしの……

恋の相手はメイド君。


そんな関係を、今は楽しもうじゃないか。