-カチャ。

-バタン!


「ただいまっ!!」


凄いよ、あたし!

会社から自宅まで、かっ飛ばしても一時間はかかる距離を半分で帰ってきた。



最短記録日々更新中!


いつか、ピーポーに捕まるな。



「おかえりぃ。
えらい、早かったなぁ?」


ヒョコっと、廊下に面したキッチリから顔をだした千尋。


ん?と首を捻ってる姿に、もう愛しさが募る。



「千尋が待ってるから、急いで帰ってきてん!」


「おわっ」


余りの愛しさに、千尋の了解なしで飛び付いてしまう。


まぁ、ご主人様の特権ってことで!


「あはは! えらい可愛ええ主人やなぁ。よしよし」

キュキュ〜ン!!!


もう千尋に頭を撫でてもらうの、大好き!


たまんないね。


「ハンバーグできた!?」

身長差のある千尋を見上げて、どうでもいいことを尋ねる。


抱きついてしまってなんだけど、意外と照れてます。

あたし。


「もう出来るよぉ。
手洗って、待っててな」


「うん、わかった」


離れていくのが名残惜しいけど、仕方ないから大人しく手を洗いに行く。