椅子から移動して、千尋はあたしのもとにやってくる。


膝まずき、あたしの手を取ると柔らかい唇を押し当てた。



そしてー















「心も身体も、全てにおいて俺がご奉仕いたします。
俺の、ご主人様」



ペロリと、赤い舌で手の甲を舐められた。


ビクンッと、過剰に反応をする身体と、ドキドキと波打つ鼓動に、あたしはどうしていいかわからなくなる。



いけないとわかっていて。

ハマると、火傷をするとわかっていて。


それでも、あたしは千尋に魅了されていく。



きっと、あたしは千尋に恋をする。



そんな予感がした………。