身体に軽い痛みを感じる。

「…ふぅ…」


「起きた?」



声に気づき瞼を上げると、柔らかく微笑んでいる千尋がいた。



「……痛い」


初体験は痛い。


そう聞いていて覚悟してあたのに、本当の初体験は痛くなかった。



いや痛かったのかも。


あたしが覚えていなかっただけで。



だけど、千尋とのセックスは痛かった。


「ごめんな、無茶させたかもしれんなぁ」


よくわからないけど、千尋は最後の最後まで時間をかけて丁寧で優しかった。



謝る必要なんてないと思った。



「でも、嫌やなかったよ」

「そうか」



確かに痛かったけど、それでも、ちょっとずつ気持ちよくもなった。


あんなに乱れたのは、生まれて初めてだった。



「大切にされるってええね」


愛されてるってわかるから。



布団の中で千尋に腕枕をしてもらう。


重くないかなって、最初は力を入れていたけど、千尋にバレて笑われたから止めた。


せっかく気を使ったのにね。



あ、でも使わなくていいのか………。


彼氏なんだもんね。