「…ホンマにええんか?」

「…聞かれた恥ずかしいねんけど」



ベッドに横にされて、上にいる千尋が遠慮がちに聞いてくる。


とうとう、この時がきた。


「今抵抗せんかったら、途中でなんてやめられんで?」


「ええよ」


「はぁ……。
ホンマに、俺の方がびびってもうてるやんけ」


「千尋?」


ボソッと呟いた千尋。


千尋が何を恐る必要があるんだろう?


「もう一度だけ……ホンマにええんやな?」



「う……うんっ」



頷いたら、千尋はそれ以上はもう言わなくなった。



「大切にするから」


その変わりに、あたしを安心させる言葉をくれた。


千尋との二度目のキスは、次第に濃厚になっていく。


「…んっ…っ…」



キュッと閉じていた唇を、千尋の舌がツンツンとつついてきた。


口を開けろと言われているのかな。


そっと開いたら、やっぱり熱い舌のうねりに襲われて慣れないあたしは息を上げた。