真上にある千尋の顔。


やけに冷たい。


綺麗な顔立ちのせいで、無表情に近い顔は、それだけで迫力のあるものになる。


……怖い。


そう思った。


先輩と初めてする時とはまた違った恐怖に襲われ、ガタガタと身体が震えた。

















「なんで、こんなことすんねんっ……」


「ち…ひろ?」


「こんなこと……軽い女がやるこっちゃろ。
なんで、なんで……なん?」



千尋の震えた声に、何も言えず固まった。


肩に触れる千尋の息が、冷えた身体には熱すぎるように感じた。