中間あたりのページにさしかかった時、ある一行に目を止めた。



「…子供扱いされてしまう時は……?」



子供扱いって、あたしもそれに当てはまったりするかな?


タメなのに?


んーなになに?



「何をするにも心配されてしまう…」



されてるかも。


過保護な彼…と書かれてある。


過保護か、そういわれたらそうかもしれない。



「そんな彼には、ちょっと大人な雰囲気を醸しだしてみよう……」



大人な雰囲気?


なんじゃそりゃ……。


雑誌をカバンにしまい、腕を胸の前で組んで唸る。


うーん、わからない。


大人な雰囲気って、いったい何をしたらいいんだろうか。


この雑誌、肝心なことは書いてくれてないんだよね。


一番気になるのは、その行動なんだこど。

さすがに、人生甘くないといったとこか。


恋の試練、あたしはまず女として見てもらうことが、千尋に近づく第一歩だと確信した。