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京都での大学生活も、長期休業を除くとあと半年。


前期のテストを終えて、北海道へ戻ってきた私がしたこと。


ちょっと色々と、ね。


先生、喜んでくれるかな?




毎年恒例の進学合宿から戻ってきた先生の家へ、久しぶりにやってきた。


今日は、8月7日。


北海道のこの地域は、本日七夕なのです。


お姉ちゃんが小梅ちゃんのために用意した笹を、ちょこっと分けてもらって、可愛らしく飾り付けしてみた。



「先生にも短冊あげるから、書いてね」


「俺には1枚しかないのか?」


「うん。残りは全部私が使うんだもん」


「……欲張り」


「そうだよ、だって、みんなが幸せになるようにいっぱいお願いするんだから!」



緑の短冊には


『世界平和』


水色の短冊には


『環境保全』


黄色の短冊には


『家内安全』


……え? いきなり規模が縮小してる?


いいの、これで!


だって、大事だもん。


そんな私の願い事を横目で見ながら、先生もオレンジ色の短冊に願い事を書いていた。


どれどれ、なになに?


『合格祈願』


……それは、REXの選考に合格するためと、さっきまで進学合宿で頑張っていた生徒のため、なのね。


先生らしい。


だんだん短冊が、絵馬のような文言になっているのはご愛嬌ってことで。


平和な七夕ディナーを終えて、毎年恒例となった「水曜どうでしょう」のDVDを観ながら大笑い。


そして、ついに日付が変わった。