Kissシリーズ・「義弟とのキス」

「あなたの熱意には負けたわ。これからは姉弟として、そして恋人として、よろしくね」

「…うん。うんっ!」

義弟の目から、ボロボロ涙が出てくる。

わたしはまだわずかに低い義弟を抱き締めながら、音もなくため息をついた。

さて、両親には何て言おう?

あっ、その前に担任の先生にも連絡しなきゃ。

『やっぱりわたしにはムリでした』って。

その意味は進学の説得もあるけれど、義弟の執念深さにも負けましたってね♪

はあ…。

前途多難だけど義弟のこの強い思いがあるなら、何でも乗り越えられそうだ。