世界を敵にまわしても



「やります。やればいいんでしょ」


後半の言葉は、あたしを見上げて笑う椿に向けて放った言葉だった。


悪戯が成功したみたいに、遠慮せずニヤニヤと嬉しそうに笑ってくれる。


椿が何であたしを推薦したのか分かった。


先生も、文化祭実行委員だから。


いい加減仲直りしろとでも言いたいわけ?


「じゃあ、男子は宮本。女子は高城で、異論ある人」

「「ありませーん」」


男女ともに見事なハモリ方で、久々にイラッとくる。


そもそもあたしが実行委員になったところで、先生との時間が増えるどころか減ると思うんだけど。


「じゃあ2人共、宜しくね? みんなも、2人に任せてばっかりじゃなくて、ちゃんと手伝うように」

「「ハーイ」」

「言ったかんな!? 返事したかんな!? サボったりしたら許さん! なっ、美月!」


窓際1番前の席に座る晴が立ち上がって、あたしはあからさまに溜め息をついてからクラスメイトに笑顔を向けた。


「さぁ? みんながサボっても、あたし、試験の平均点上げるくらいしか出来ないから」

「え……何それ新手の仕返し? ちょ、美月?」

「それでみんなが平均点に届かなくて成績が落ちて内申点が下がっても、あたしのせいじゃないよね?」


一応進学校だからなのか、成績の話は非常に効果があるらしい。