世界を敵にまわしても



「クジ嫌なの? でも決めないと帰れないよ?」


笑顔の圧力を掛ける先生にクラスメイトは再び静かになり、僅かながら頭を下げている。


「まぁ、面倒なのは分かるけどね。みんなで協力すれば、そんなに大変じゃないよ。俺も委員会の担当にされちゃったしね」


え……。


あたしと同じように、いや、他の女子は違う意味で先生を見つめた。


先生が居るなら、やろうかなって感じ?でもあたしは別のことで先生が心配になる。


担任代理と2年生と3年生の音楽を担当して、委員会まで?それってどうなの、普通なの?


かなり忙しくなるんじゃないのかな。そんな状態で色々考えたり出来る?逆に考えなくて済むとか、まさかそんな事はないよね。


いや、でも……考えて悩んでるとして、なおかつ忙しいとあれば……大丈夫かな先生。メンタル弱そうだし……。


――あぁ、ダメだ。


先生を悩ませてるのはあたしなんだから。心配したって今はどうにも出来ないじゃん。


「どうしようね……じゃあ推薦にする?」

「ハイハイ! それなら晴がいいと思いまっす!」

「うおいぃぃぃぃいい!!」


先生が推薦と口にした瞬間、黙っていた男子の1人が手を上げて晴を推薦した。


勢い良くその男子に振り向いた晴は「バカか!」と叫んでる。