世界を敵にまわしても



「椿が変な事言うから……」

「はん? 人のせいにすんなっ」


それもそうだけど。解けない問題はとことん追求したくなる性なんだよ、あたしは。


「つうか、別に上手くいってないわけじゃねぇんだから。もう良くね?」

「ですよね」


うまく丸められた感があるけど、確かに喧嘩したわけでも仲が悪くなったわけでもない。


「ま、その時はその時で」


カランッとアイスの皿にスプーンを置いた椿はそう言って、あたしもとりあえず納得する。


ごちゃごちゃ考えすぎなあたしの思考には、椿くらいサッパリしたシンプルな思考がたまには必要だ。


「まぁアレじゃん? 一応気を付けろよ。噂立った後じゃどうしようもねぇんだから」

「椿が言うと説得力ありすぎ」

「美月だって噂立っただろーが」


身をもって知るって、こういうことですね。


椿が伝票を持って席を立ち、あたしもその後に続きながら財布を取り出す。


その時に鞄の奥底から見えた白い封筒に、まず先生を誘わなきゃいけない事に気付いた。


……誘ってから色々考えればいいか。


むしろ聞いた方が早い気がするけど、何を聞けばいいのかあたし自身よく分かってない。