「あー……美月、そんな考え込まなくても」
「考えるし」
「いや、だから。ウチがそう思うだけで」
「そこまで言われると考える」
「ワリーって! 悪かったって! 美月が見たもん信じれば良くね!?」
今更だな。
あたしもそう思ったけど。不安になったのも確かなんだ。
そもそもあたしが見てきた先生は一言で纏めちゃえば、“よく分からない”が1番最初にくる。
その後に優しいとか、子供っぽいとか、意地悪いとか大人っぽいがくるわけで。
思えば先生は最初からよく分からない人だった。言動も行動も、あたしにとってはサッパリで。それどころか不快だったんだから。
後々に先生の言動とか行動の理由が、あたしを想ってくれてたって事に繋がったわけだけど……。
「……ごちゃごちゃ考え過ぎだって」
「眉間にシワ寄っててすみませんね」
「お待たせしました、こちらキャラメルサンデーになります」
「あ、どーも」
椿の前にアイスが置かれて、あたしは胸の中で渦巻くモヤモヤを吐き出すように溜め息をついた。
「あのさ」
カトラリーケースからスプーンを取り出した椿が、「何」と目線で言ってくる。
あたしはソファーの背もたれに寄り掛かって、言い辛いからなのか少し目を伏せた。



