「で、誰のこと誘うって?」
街中のファーストフード店。そこで遅めの昼ご飯を食べていたあたしは、向かい側に座る椿の言葉に手を止められた。
「誰って……お兄ちゃんを」
フォークに絡まったパスタを口に運ぶことなくそう返すと、椿は「ふぅん」と言ってからドリアを食べる。
……さっきも晴に言ったけど、聞いてなかったのかな。
フォークを皿の端に掛けて水が入ったコップを持つと、椿も同じようにしてあたしを見た。
「朝霧じゃなくて?」
慌てて飲んだ水が変なところに入り、咽るあたしなんかお構いなしに椿は頬杖をつく。
「当たりだべ」
「ゲホッ……何言って……」
何でバレてるのか分からない!
「ウチ、人間観察すんの好きなんだよね」
だからって、そんな簡単にバレるもの!?
ウエットタオルで口を拭っているうちに何か言い訳を考えようとしたけれど、椿はもう当たったと思ってるらしい。笑顔が、ものすごく楽しげだ。
「いつから?」
「いや……だから……」
どうすればいいの。ていうか何でバレたんだ。
そしてこの根掘り葉掘り聞かれそうな雰囲気は何!



