僕はナナミと別れた後、しばらく家に帰らず散歩をした。


ナナミから聞いたことをもう一度確認するためだった。


世界が滅ぶかどうかが僕の行動次第で決まってしまう。


そんなことがあるのだろうか。

超越者の力は一度使用したが、感覚は世界と一体化するようなもので、強いという意識は全くなかった。







それに超越者だろうとなかろうと使える能力にはかぎりがある。


『選択』能力の欠点は使う能力の理論を知らないといけない。


今まで使ったことのある『検索』と『念力』、『強化』、『物体』は簡単なことで、理論を知らなくても分かった。


だが、もしそれ以上の能力を使うのならば理論が必要だ。


僕は戦わないと誓った。



でも、ナナミを守るためには力が必要だ。



今以上の能力と知識を増やさないといけない。



僕は図書館へ向かった。








初めてきたが、沢山の本があった。


捜すのが面倒だと思い、係員の人に頼んで本のある場所を教えてもらった。


『世界の能力辞典』
『能力開発のポイント』
『職と能力』…



沢山の本がありすぎてどれを呼んでいいかわからない。


そんな中一つだけ興味のあるタイトルがあった。








『戦闘能力辞典』