僕は目を覚ました。




意識が朦朧としていた。





僕は夢の中で能力を使ったときの感覚で『自己再生』を『選択』した。




傷口が治っていった。




メスを抜き取り完全に直した。







腕時計をしているせいか、夢の中で感じた『世界が僕』のような感覚はまったく感じられなかった。






僕は仰向けになりナナミについて考えた。





僕は高校に入り、ナナミと初めて会ったときから気になっていた。




今まで何も興味がなかった僕が初めて興味を持った人。



どうしてだろうとずっと考えていた。



だから、伊藤に頼んで話しかけた。



『C』の活動にもナナミのことが心配で参加した。




すべては一度会ったことが原因だった…




記憶を消しても、成長しても、彼女のことが忘れていなかったんだ…








僕は彼女が好きになった。