才能に目覚めた少年

僕は伊藤達を捜した。




奥の席で笑い声がした。




僕が目を向けると伊藤がこちらに気づき手を振っている。




山本タクヤと辻本アカネもいる。




まだ白崎ナナミは来ていない。



「少し遅れた…、待った」



一応待たせたのだから一言かけた。



「おう、結構待ったぞ。今日おごりな」



山本と話すのは久しぶりだ。



「もう、冗談よ」

「ちょうど、今二人とも来たところだ」



僕を呼びだした張本人、伊藤だ。




「あれ、まだナナミは来てないんだ」




気になるので伊藤に聞いてみた




「ああ、少し遅れてから来るよ」




伊藤がこっちを見て笑っている。



「ちょっと、二人だけしか分からない話止めてよ、私にも教えなさいよ」


「そうだよ、俺にも教えてくれよ」



辻本と山本が伊藤に話しかけた。


「まあまあ、俺とミコトだけの話だ。
すまないね。
ほら、ミコトも早く座れよ。」




僕は辻本の横に座った。








「まあ、今日集まってもらったのは、俺が高校に入り卒業するまでに決めていたことが達成されたためだ」