俺がそう言うと…希のお母さんはニッコリと微笑む。

笑った顔が、希とそっくりだ・・・




「いいえ〜こちらこそ…あんなバカ娘をお嫁にもらっていただいて・・」

「あはは…」


バカ娘(笑)



「祐輔さん…ちょっと抜けてて、バカな娘ですが・・どうかよろしくお願いします…」


俺に深く頭を下げるお母さん。




「わかってます…俺の方こそ、まだまだですが・・どうぞよろしくお願いします・・」

「うちは希がまだ小さい頃に、前の夫と離婚しましてね・・それからずっと親子２人きりだったものですから…希には寂しい想いばかりさせてしまったわ‥」


ばあちゃんと笑いあう希を、じっと見つめるお母さん。




「…それから・・再婚とかはしなかったんですか？」

「ええ。付き合った人は何人かいましたけど…再婚まではいかなかったわね。子持ちだと・・やっぱり色々難しいものだから…」


新しいタバコに火をつけるお母さん。

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