「…灰音…許さん。」


「あぁ?洋子はお前のじゃないだろ?言っとくけど追い詰めるってこれのことじゃねぇよ?」


「……」



「ハイネぇ。私もお兄ちゃんって呼んだげるわぁ。」

「いや、遠慮しとく。」


「なによぅ、洋子だけずるい!!気に入らないわねぇ…」



エレジーが口を尖らせてむすっとしている。


「話が逸れたな…。さて、今からお前にいいもの見せてやるよ。」


灰音はモニターに向かい、手元のボタンをごちゃごちゃいじりだした。


モニターに何かが写し出される。





「…洋子。」


洋子の横顔だった。


……泣いてる?


「灰音…!洋子に何したんだ!!」


「うるせーな。何もしてねーよ。…これからすんだよ。」


「はぁ!?洋子は関係ない!!ふざけんな!」


「大アリですよシイくん。彼女はお前が契約の印を出すためのカギになるんだから。」