バケバケ





ギンの手からバケバコが離れる。


バケバコは完全にトキの手に渡ってしまった。


「わかっているな、ギン。」


トキに聞かれ、ギンが頷く。


「当たり前よ。」


「もし昭仁の蘇生がうまくいけば、お前の願いも叶えてやる。」


「わかってるわ。誰にもトキの邪魔はさせない。」


その言葉を聞いてトキは満足気に微笑んだ。


「では…私は行く。…後でまた会おう。」


そしてトキは竹やぶの奥に消えようとする。


「トキ、待て!」


追いかけようとする俺たちの前にギンが立ち塞がった。






「ギン…どけよ!」


「イヤ!たとえシイだって…トキの邪魔はさせないんだから!!」


ギンが構える。


昔から変わってない、低く構えるこの姿勢は…


ギンの戦闘スタイルだ。


「シイ、ここは僕たちが引き受けるからトキを…」


千秋たちが俺の前に出る。


そうだ…俺はトキを追わなきゃいけない。


きっと洋子はあのバケバコの中だ。