「……なんだ…千秋。」


「ぷっ。」


思わず吹き出してしまった。


「!」


「あははは!!…面白いなぁ、燕は。」


「……人の顔を見て笑うとは…失礼だな。」


「洋子のどこが好きなの?」


「……!?」


燕はからかいがいがあって面白い。


「……別に好きとかじゃない。……ただ…」


「ただ?」


「……初めてだったんだ。……あんなふうに…ありがとうって言われたの…」


「ふーん。」


なんか…これから面白くなりそうだ!


「……何をニヤニヤしてるんだ。……行くぞ。」


「え!?」


あわててソファーから起き上がると、荷物を持った燕が部屋の外に出ようとしていた。


「もう行くの!?」


「……当たり前だ。…まだ歌番組と…トーク番組の収録が残ってる。」


「えーーっ!!僕疲れたよ…」


「…休むわけにはいかないだろ。…planetのメンバーは……お前以外もう現場に着いてるらしいぞ。」


「う……」


「………わかったら行くぞ。……リーダーに怒られてもいいのか?」


「…行きます。」