バケバケ




まもなくして、洋子の家に続く扉が完成した。


「お疲れ、エレジー。」


灰音がエレジーの頭を撫でる。


「バケバケの力を応用しているのだな。」


ステ神は興味深そうに扉を見ている。


「皆が帰るのならボクも神社に帰るとしよう。」


「そうか、じゃあな。洋子のこと…ありがとう。」


「なぁに。ボクは大したことはしておらん。」


そう言うとステ神はふわりと地面から浮いた。


「さらばだ、シイ。」


ステ神は手を振って、空の彼方に消えていった。






「シイ、早く扉ん中入れ。」


「あぁ、悪いな。今行く。」


「…そっちの二人は…千秋と燕とか言ってたな。どうするんだ?よかったら家まで送るけど?」


「………俺たちは…」


「いい!」


千秋がはっきりと言った。


「僕たちは自力で帰る。」


「…?そうかぁ、ならいいけど。」


…千秋、人に頼るのとか嫌いなんだろうか。


やけにきっぱり断ったけど。