6.僕…帰ります!






「ここでいいんだよね?」


「はい。ここの4階に住んでます。」






私たちはミナミさんの住むというマンションまで来ていた。


さっそく玄関に入るとたくさんのポストの奥に自動ドアがあった。


そのまま自動ドアの前に立つがドアは開かない。


「あれ?」


「そのドア…ミナミちゃんに開けてもらわないといけないんです。」


「ミナミさんに?どうやって?」


「ドアの横に数字が書いてあるボタンがありますよね?それでミナミちゃんの部屋番号を押して、ミナミちゃんに開けてもらうんです。」


たしかにドアの隣に数字の書いてあるボタンがある。


要するにインターホンか。


「ボタンのところにカード通すところもありますけど…」


「あぁそれは住人用で…」


「合鍵とかもらってないんですか?」


「…もらってないです。」


恋人なのに…


これは本当にミナミさん浮気かもしれない。


浮気どころか本当にこの男の人と付き合っているのかも怪しい。