持ち主を探せば……
これなら、私にも出来る!
「ねぇ!!私、持ち主探してくる!」
「え!?」
「この近くにいるんでしょ?」
「そうだけど、どんなやつかもわからないんだぞ?」
「大丈夫だよ!」
シイはしばらく考えたあと、私の方を見た。
「わかった、行ってこい!ただし絶対に無茶するなよ!」
「うん!」
私は出口に向かって走り出した。
「させないのです。」
「!」
二人の子供が私の後ろを追いかけてきた。
「燕!!」
「………」
燕さんが私と子供たちの間に壁を作る。
壁の向こう側からシイの声が聞こえてきた。
「任せたぞ、洋子!」