「うーん…可能性はなくはないんだけど。」 「けど?」 「敵だったらやだな。」 さっきから反応がいまいちだったのはこのせいか。 「だって中森千秋がバケバコ持ってたら壊さなきゃなんないし、それに反抗するなら戦うことになるし…」 「うん。」 そうだ。 たとえ相手が大人気のアイドルだとしても、シイがそのファンだとしても、敵は敵なんだ。 「行こう、シイ。」 「よし!」 私たちはステージ裏に向かって歩き出した。