タイキくんもセイラちゃんも…みんなそうだった。


先生が大好きなんだ…




子供たちの応援を受けて、三好先生の体が淡く、優しい色に光だした。


「すごい…」


三好先生がゆっくり立ち上がる。


「力が…戻ってきた。」


「子供たちの心が力に変換されたんだな。」


「子供たちが…」


三好先生が子供たちの方を見て微笑んだ。


「ありがとう、みんな。」


「たぶん先生として一緒に過ごすうちに一時的に子供たちが持ち主になってたんだ。……なんかやりにくいな。」


「僕は手を抜かないよ。子供たちのためにも…」




三好先生はシイに向き直った。


「…ごめんね、シイくん。」


三好先生の鋭い爪がシイに襲いかかる。


「…!」


シイの頬に一筋の血が流れる。


「喉狙ったな…」


「本気なんだよ、僕は。」


「じゃあ俺も…」


さっきのようにシイの姿が消える。


そして三好先生のすぐ左側に現れ、拳を思いきり振るう。


しかし振りきるより先に、三好先生が動いた。


「…見えた!」


「……っ!」


三好先生の爪がシイの肩を切った。