バケバケ




「その通りだよ、鋭いね。君のこともトキさんに頼んであげようか?」


「結構だ。それにトキがそんな約束守るなんて到底思えないけどな…。」


「…!」


「もうこんなこと止めろよ。自力で持ち主探すか、諦めて潔く消えるんだな。」


「それは出来ないよ。僕はもう…トキさんに頼るしかないんだ!!」


「!」





三好先生が動いた。





次の瞬間私の目の前に黒いものが飛び込んで来た。


シイの服の布切れだった。


「いたた…」


シイが右腕を押さえながら立っていた。


手に血が付いてるのが見える。


「避けて正解だったね。今のをまともに受けてたら右腕がダメになってたよ。」

「そうだな…それでなんだその手は?お前の能力か?」




三好先生の手首から指先にかけては赤っぽく変色し、爪は長く鋭く伸びていた。


「うん。僕はおもちゃのクマデのバケバケ。この手は触れた物質を抉り取ることが出来るんだ。」


「それでか…」


シイは腕を押さえる左手を開いた。