私は三好先生に気づかれないように小さく頷いた。


「行ってくる。」




シイは再び園の中に消えていった。


よし、私もがんばらなくちゃ!


「そうなんです。私、洋子の姉の……えっと…恵子です。」


「やっぱり。そっくりだね。」


三好先生はにっこりと笑った。


私も合わせてにっこり。


「まるで本人みたいだ。」


…ギクッ


「よく言われるんです。」


とりあえず愛想笑いでごまかす。


「どうしたんですか?洋子ちゃんをお迎えに来たんですか?」


「えーっと…」


これって大チャンスなんじゃ…


「そうなんです。私、妹を迎えにきたんです!それで…妹は今どこに?」


「さっきの通り雨で今はきっと中で遊んでますよ?…入りますか?」


「え、いいんですか!?」


「もちろん。」


やったー!
園に入れる!


これでシイの負担も少し減らしてあげられる!


「どうぞ、こちらから…」


三好先生が裏門を開けてくれた。


「ありがとうございます!」



シイのお荷物になりたくない、
私も情報集めだ!