この状況だ。


目の前で園児が消えた!
と、大騒動になる。


「シイ、お前は一回門の中に入ってこい。」


「わかった。それであのチビを俺の中に戻せばいいんだな?」


「その通り!んじゃ行ってこーい!」


灰音がシイの背中を押す。


シイは門の方に歩いていった。


「楽しそうだね、灰音。」


「楽しいに決まってんだろー?これからが本番だ!」


シイとチビッコシイの姿が門の前から消えていた。


きっと人気のないところで元に戻しているんだろう。


「チビ灰音とは合流しなくていいの?」


「んーそれが出来たらしてるんだけど…」


「…出来ないの?」


「…まぁ。」


「えっ!?なんで?」


「いないんだよ、どこにも。」


「いない?」


「エレジーがモニター切り替えてみたらしいんだけど真っ暗で何も映らないらしい。鏡で連絡をとっても応答なし。」


「それ、大丈夫なの?何かに巻き込まれてるんじゃ…」