―「ほら、嫌がってないで行っておいで。」




これは…


三好先生の言葉…


三好先生にはナツメちゃんが見えている?


じゃあ残ったのは…?




「先生がそういうなら…」


渋々前に出るナツメちゃん。


こっちが指名したのはチビッコシイだ。


二人が向き合う。


「じゃんけん…ぽん!」


結果は…


「!…やだっ!」


ナツメちゃんが叫ぶ。


勝ったのは…
チビッコシイ。


「やだぁ!」


ナツメちゃんは泣き出してしまった。


「え…俺悪くないよな?」


うろたえるチビッコシイ。


「やだー!私…三好先生と同じチームがいいよぉ!私が三好先生と遊園地いくんだからぁ!!」



…そういうことか。


さっき嫌がってたのは三好先生と離れなきゃいけなくなるかもしれないから…。


行かせないっていうのは三好先生とってことで…


この子はただ先生が大好きな、少しませたごく普通の人間の幼稚園児。