「私、疲れちゃったわぁ。…もう歩けなぁーい!」


「…はぁ?」


エレジーはチラッと灰音の方を見た。


「なに?」


「とぼけるんじゃないわよぅ、さっきから黙ってれば聞いてれば適当なこと言ってぇ。」


「!」


「実は私の能力使えるのよぅ。ただエネルギー切れってだけで。シイならわかるでしょう?」


「まぁ。」


「どういうこと?」


「バケバケは持ち主である人間の心を原動力にしてるって言っただろ?だから充電みたいなことが出来るんだ。」


「充電?どうやって?」


「それは個々で違うけど…灰音が何も言わないとこ見るとだいたい検討がつくな。」


「ハイネっ!」


エレジーは一歩踏み出しくるっとこちらを向いて、両腕を大きく広げた。


「…welcome…ハイネ!!」


「断る!!」


「そうはさせないわ!それとあんまり騒ぐと周りから不信がられるわよぅ?」


「ぐっ…」


「さぁ!こっちに来なさい…」