あんまり追い詰めてもいけないと思ったから黙ってるつもりだったけど…


こうなった以上話した方がいいか。


「俺の仮定では、死者の復活には2つ条件がある…」


「2つ?」


「1つはさっき言ったたくさんの人間の心の力。」


「まだあるのか?」


「あぁ。人間って心だけじゃ生きられないだろ?」


「……」


「体だよ。具体的には血と肉体。それも…生前の心、つまり魂に馴染みやすい。」


「それで血縁者の…」




仮定とか言ったけどたぶん間違いない。


体と精神の両方がないと復活は出来ないはずだ。



「トキは…洋子の体を狙っているのか?」



「たぶん。エレジーの話を聞く限りではな。」


「そうか…」


シイの表情が曇る。


そうだろうな。
だってコイツは…


「シイ、エレジーを寝室に運ぶから手伝って。」



「あ、あぁ。わかった。」


「じゃあ私も何か手伝い…」


「大丈夫。洋子はここにいなよ。この部屋が一番安全だから。」


「え…うん。」