バケバケ






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「アンティークショップ神埼?」


シイに連れられやってきたのは森の奥にある、小さなアンティークショップだった。


こんな所にシイは何の用があるんだろう?




シイが両開きの扉を開ける。






すると玄関の少し高い所に金髪の女の人が立っていた。


「おかえりぃ、シイ。」


「あ……この人…」


そうだ、この女の人前に会った。


あの時の記憶が曖昧だったから夢かと思ってたけど本当だったんだ。


「洋子ぉ、ごめんなさいね。」


「えっ?」


「こいつだよ、お前の分身作ったバケバケ。」


横のシイが教えてくれた。


この人バケバケなんだ。


「改めまして、鏡のバケバケエレジーよぅ。」


「あ、よろしくお願いします。」


「…」


シイは頭を下げた私を何か言いたげに見ていたけど、何も言わなかった。


「二人とも、灰音が待ってるわ。」