隻眼金魚~きみがくれた祈りのキス~

「なんか、これのせいで検査が大変だって。詳しくは分からないけど、先生にちょっと怒られちった」

 蓮は笑って言うけど、ふざけんなって話。何やってるんだかこの人は。まぁでも、入れちゃったもんは仕方ないか。一生ものだもの。

「タケさんがさ、付き添ってくれたよ」

「彫るとき?」

「そう」

 なんとなく想像はついたけど。タケさんしか居ないでしょう、そんな時は。

「彫り師も紹介してくれたんだ」

 きっと、タケさんも反対はしたんだろうな。

「でも、なんで刺青なんか?」

 そう聞くと、蓮の目が一瞬、すごく真剣になる。

「……ないしょ」

 そう言って、ふふっと笑った。

「あーなんでよう」

 本当に、なんでだろう。刺青なんて本当に、簡単に入れるものじゃないと思うんだけど。理由があってだろうと思うけど。