すると。
「そう緊張なさるな。ワシは、ただの爺じゃぞ?」
ニコッと杏のじいちゃんが、ふたりに微笑みかけた。
いや、ただの爺とかじゃないだろ。
全国の妖怪を取り締まる妖怪退治屋、神崎一族の当主で。
そして、日本経済界ではなくてはならない神崎ホールティングスのトップ。
あの杏が、『怖いんだからね!』と恐れる最強のじいちゃん。
絶対に、ただのじいさんではない。
この人に勝てる人っているんだろうか?
そう思って、首を横に傾げた瞬間。
「杏樹がいなくなった。何か……知っていることはないか?」
杏の親父さんが俺に問いかけてくる。
あのこと……ラブレターのことを知らないのだろうか?
「すいません。杏に毎日届いていた……」
お袋さんの方を見て、途中まで言った。
「え? まさか、あれ?」
彼女は、信じられないという顔をする。
この様子じゃ……アイツ、家族にはあんまり話してねーんだな。
「そう緊張なさるな。ワシは、ただの爺じゃぞ?」
ニコッと杏のじいちゃんが、ふたりに微笑みかけた。
いや、ただの爺とかじゃないだろ。
全国の妖怪を取り締まる妖怪退治屋、神崎一族の当主で。
そして、日本経済界ではなくてはならない神崎ホールティングスのトップ。
あの杏が、『怖いんだからね!』と恐れる最強のじいちゃん。
絶対に、ただのじいさんではない。
この人に勝てる人っているんだろうか?
そう思って、首を横に傾げた瞬間。
「杏樹がいなくなった。何か……知っていることはないか?」
杏の親父さんが俺に問いかけてくる。
あのこと……ラブレターのことを知らないのだろうか?
「すいません。杏に毎日届いていた……」
お袋さんの方を見て、途中まで言った。
「え? まさか、あれ?」
彼女は、信じられないという顔をする。
この様子じゃ……アイツ、家族にはあんまり話してねーんだな。


