「リオ、何しているんだよ。行くぞ」 ヒロトの声が玄関から聞こえる。 「うるさいわね、今行くわよ」 二人は幼なじみの高校生。 家もずっと隣同士。 だけどまだ。 つき合っているわけじゃない。 家族のように。 親友のように。 でも、もうそれも飽きちゃったの。 もうね、17なんだよ。 恋人もいないなんて、私だけだよ。 今日は花火大会。 おしゃれして。 とびっきりの私。 今日こそメロメロにさせちゃうんだ。