―――――――――……………

「……。」


「綾、落ち着いて座ってなよ。」


「無理。
だってもう20分もたってるんだよ!?
真弥は心配じゃないの!?」

「だって春香うちのこと嫌いっぽいじゃんか。」


「だからって見放すのかよ!?」


「別に見放す訳じゃ…。」

真弥が言葉を濁す。


「おい!!
あれ、黒瀬じゃねぇ!?」

安斉が声を上げた。


「えっ!?」


俯いてて顔はよく見えないけど、確かに春香だ。


「春香!!」


「…綾、あのね、」


「今までどこ行ってたの!?
めちゃくちゃ心配したんだよ!?」

「ごめんなさい。
あの、うちの話を聞いて欲しいんだけど、」


「ってうちが余計なこと言ったからだよね!?
だから春香怒ったんだよね!?」


「いや、違うんだって、とりあえずうちの話を」


「うちが春香の気持ちも考えないで無神経なこと言ったからだよね!?」


「違うって。だから話を、」


「ごめん!!
ほんとごめん!!だから、」

「いい加減、うちの言ってること聞けやぁ!!」


「ビクッ」


は、春香がキレた…


「うちの話を聞いて。」

「は、はい…。」


「綾は何も悪くない。うちが悪いの。」

「でも、」


「口を挟むな。」

「はい。」


「とにかく、誰も悪くないの。
うちがただ単に一人でキレてただけなの。」


「じゃあ、」

「ん?」


あ、途中で喋っちゃったけど大丈夫だよね。