* 秦汰朗 * 「はる…ここにしよう」 俺は、屋上で話しをすることにした。 ベンチに腰かけるはるの、目の前に俺は胡座をかいて座った。 だから、下からはるを見上げてる感じだ。 「ぐず…」 まだ泣きがおさまらない、はる。 「大丈夫?聞けるか?」 俺がそう言うと、小さく頷くはる。 全てを話すときがきた。 震えが止まらない手を、足の上に置いた。 「……あのな…俺達…本当の兄弟じゃないんだ」