私は、またその蕾に土を被せた。
まるで、蓋をするように。

「あんたさ〜どれだけ珱平に迷惑かけてると思ってんの?あんたがひかれたせいで、珱平ってば一時期、コンクール出られなくなったんだから」

え…そんなこと、一言も珱平は言わなかった。

「ったく…これだから被害者は…ムカつくのよっこのブス!!」

私は、彼女にベットから引っ張られ、落ちた。

ドサッ…

「ふっ…ざまぁないわ」

「……いっ!!」

い…痛い…左手首、折れてる。
変な方向に曲がってて、正直やばい。


「何、その曲がった手首。醜いわね〜」

彼女は、私が前からこの左手首を怪我してたと思ってるみたいだ。

「だいたい…右半身不随ってのも、ただのはったりでしょ?動けるくせに、調子のんないでくれる?」

いや…完璧動けない…