月の恋人







―――…走る。









あたしの足が


翔くんを求めて
勝手に、――…走る。





――…不安を抱えながら。






それは


さっき

翔くんが歩いて行った方向に





普段なら

あまり近寄りたくないエリアが

広がっていたから…――