【夢虹side】


「ごめんねぇ夢虹ちゃん。急に」



「いえ・・・大丈夫です。で、どうしたん
ですか?尾崎さん」



「なんで敬語?タメなんだから」



「ごめん・・・・・・」



もぉ、

なんでこんな空気になっちゃったんだろ。



まぁ、

ほんの数分前なんだけど・・。



私は泣きじゃくっていた。


さっき聞いちゃったことも、
あみかに言った。



「ヒック。・・・ヒック」




「夢虹・・・、相楽様のこと嫌いに
なったの?」


私は、首を横に振る。


嫌い?


なるわけない。

過去は誰にでもあると思う・・・・・、

けど・・・


そんな過去を受けいられてない
自分が嫌。



「そっか・・・なら、
素直になりな?前も憧れをなくしたよね?
相楽様だって、いつ変わるか
分かんないんだよ?」



あのときの王子様は、

好きじゃなかったから・・・・・・
傷は浅かったよ。


けど、相楽を失うのは嫌・・・・・・。