いつも1番乗りの蓮司さんが出勤してきて、万年2番手の私を見るとニッコリ笑ってくれた。


「はい!

いっぱいお休みいただいてありがとうございました。

それから…ずっと言えてなかったんですけど…。

パーティーのドレスやジュンさんに私のことお願いして下さって…ありがとうございました」


やっと言えた…。

あの時は…お礼なんか言えなかった。正直…言いたくもなかった。


忘れたかったし、私にとっては傷口でしかないあの日に触れて欲しくなかった。


だけど…ジュンさんの話をきいて背中を押してもらえたから。


ちゃんと伝えなきゃって。それは社長だけじゃなくてちゃんと蓮司さんにも言わなきゃって思った。


だけど…やっぱこういうのって…照れる。


普段一緒にいる人にお礼を伝えたり謝ったり…すごく恥ずかしい。