それから1年……――――



姉貴は苦しまず、延命処置もせずに静かに逝った――――



父さんと母さんは、
もうとっくに覚悟していたかのように姉貴の遺体に優しく語りかけていた……。



病院は母さんたちに謝罪した………



姉貴を使って試そうとしたことを。




「蒼――?
お姉ちゃんの最後の言葉伝わった?」




最後の言葉……――――



姉貴は息を引き取る直前、僕にこう言った……。



『蒼………
あなたが言ってくれた夢―――

私はずっと応援してるよ?

だから、必ずやり遂げて―――。

私はずっと、蒼の味方だから……――――』




この言葉を発した直後、
残酷な機械音が病室に響きわたった――――



最後まで、姉貴はお節介だったな……。



でも、嬉しかった。



姉貴………
ちゃんとキモチ伝わったから―――。


届いたから―――。



必ずやり遂げてみせるよ……。



だから、安心して眠ってくれよな。



姉貴―――ありがとう。