共に行く者

「そんなのっ…勝手過ぎるわよ! アタシのことさんざん甘やかしといて、手に負えなくなったらポイ捨てするの?」

「勝手は分かっているさ。でもお前には何度も忠告した。だが返事ばかり良くて、お前は何も変わろうとしなかっただろう?」

「変わったじゃない! 真面目になったわよ!」

「それも今だけだろう? 時が経てばお前はまた同じことを繰り返す。それはクセというより、病気だ。だから突き放す。それがその病気を治す、一番の薬だと思ったからな」

「ヒドイ…!」

「恨んでくれて結構。オレ達も同じ強さでお前を恨んでいるからな」

涙を流しながら睨まれても、すでに罪悪感など感じない。

「今後お前がどんなバカをやらかそうとも、オレ達は一切関与しない。だから好き勝手に生きるといい」

「何で…和城がそんなこと言うの?」

「オレが一番強く思っているからだ」

弱っていく仲間を見るのは辛かった。

自分がどんなに責められようとも、仲間の苦しむ姿を見続けるよりマシだった。

そもそも利実をグループに入れることを許可したのはオレだった。

全てのはじまりは、オレの責任だと言える。