梨花は残念そうな顔を浮かべる。
『なんでぇ?』
─…今日は先生との約束があるから…
『ごめん!今日は無理なんだ!また今度ね?』
梨花の体を抱き寄せて、耳元で囁いて謝ると、梨花は案の定、すぐに許した。
もう分かってきたよ?
なんてね。
『絶対また今度だからね!』
梨花は照れているのか、怒っているのか、よく分からない表情を見せて自分の教室に戻って行った。
『怜が羨ましいよ。安田みたいな可愛い子と付き合えて』
俺は竜也に笑顔を向ける。竜也は少し戸惑った表情を見せて、上を見上げた。
『まーね?』
羨ましい?
竜也は本当に俺のことを羨ましいと思うのか?
じゃあ変わってやろうか?
お前は俺を見て、満たされていると思っているだろ?
そんなの嘘だ。
全然、満たされてなんかいない。
これっぽっちも。

