かけがえのないキミへ



竜也が頭を掻きながら、俺と梨花、交互に顔を見て、聞いてきた。


俺は携帯をいじり、聞いてないフリをする。
だって答えられないもん。
梨花に任せるよ。


『あたしが告白したの!ねぇ、怜?』


梨花が俺に密着して、肩に手を回してくる。
俺は梨花にもたれ掛かって、『んー?』と曖昧な返事をした。



『ふーん。怜ファンが悲しむなぁ。安田が怜の彼女だったら、みんな何も言わねぇだろ』



竜也の何気ない言葉が俺の胸に突き刺さる。
恋人同士というものは、お互いが好きで、好きで、たまらないのだろう。だけど、俺は梨花のことを好きで、好きで、たまらないわけじゃない。

どっちかといえば、どうでもいい。

この事実は、俺の心にしまってある重大な秘密。

『怜、今日遊べる??』

俺は梨花を見上げて、『今日はだめ』と言った。