感じる、綾音の体温。
体全体に伝わる、綾音の熱。

心臓は加速を始め、息が出来なくなっていく。
下を見下ろすと、俺にべったりと引っ付く小柄な綾音。
俺の胸に顔を埋めて、腕を俺の体に絡ませる。


『へ…なんで…』


焦りながら俺は口を開いた。
頭が真っ白になっていくのが分かる。
おかしいよ、俺。

手には汗が滲み出る。


『あ、綾音?』


こう言って俺は綾音を突っついた。
その時、あることに気がつく。
綾音の肩が若干震えている。

どうしたの?なにか悲しいことでもあったの?


『綾音…』


好きな子が今俺の胸の中にいる。
でもこの子は、ヒトのモノだから…
離さなくちゃ…

心の中ではそう思っているのに、体はそれとは逆の行動をした。


いつの間にか俺は綾音を包み込んでいた。
強く、強く…抱きしめた。
震える肩を、悲しむ綾音を、俺の全てで…

光溢れる部屋で…