君を想う

聞きたい事・・・あるのに


言えない


「お前・・・泣いてたのか?」


そう言って 私の頬に


触れようとした


でも・・・思わず俯いてしまう


さっきの事を思い出してしまった


女の子と楽しそうに話す


笑っていた・・・


風が少し強く吹いた


ぎゅ


「え?」


朔哉君に・・・抱き締められた


どうして?


「風・・・強いな」


ドキン ドキン・・・


「あ・・・悪い」


そう言って 私の肩を押した


何・・・期待してるんだろう?


きっと 風が強く吹いて


私を風から守ってくれただけ・・・


すぐにそうだって思った


でも・・・ドキドキが止まらない


「・・・あの 朔哉君」


「悪いけど・・・勘違いすんなよ?


風が強く吹いてそれで・・・」


わかってるよ・・・


でも 心に穴が空いたような


気持ちになった