君を想う

しばらく歩くと 家に着いた


「・・・ありがとう」


「あのさ・・・何かあったら


俺に言えよ?」


そう言って 朔哉君は


来た道を戻った


私は家に入って 靴を脱いだ


「ただいまー」


「お帰り 麻美」


リビングからお兄ちゃんが


出てきた


「・・・お兄ちゃん」


「今日 どっか食べに行かないか?


父さん達 旅行で居ないから」


そういえば・・・福引きで旅行券が


当たったって言ってたっけ?


「あ・・・うん じゃあ


着替えてくるね」


そう言って 階段を上がって


部屋に向かい私服に着替えた


鏡で変な所がないか チェックをする


あれ? 私・・・なんで


こんな事してるんだろう?


部屋を出て 階段をおりた


「お待たせ」


「じゃあ 行くか


イタリアンだけどいいか?」


「うん」


お兄ちゃんは玄関のドアを開けてくれた