君を想う

うわ・・・近い


「あの・・・近いんですけど」


なぜか敬語になってしまった


私の頭の中は 少しだけ


パニックになっていた


だって・・・どうしよう


すると 朔哉君は私の前髪を上げて


額をくっつけた


上目遣いで朔哉君を見る形に


なってしまった


どうしよう・・・


ドキドキが聞こえちゃうよ


思わず目を瞑った


その時 キスされた


ビックリして 目を開けると


朔哉君の顔が目の前にあった


「・・・ごめん」


「へ?」


私から離れて 朔哉君は


先を歩く


ドキン ドキン・・・


なんか・・・どうしよう


そればかりが頭を過ぎる


朔哉君の事・・・傷付けたよね


ぎゅ


私は朔哉君の袖を掴んだ


「・・・麻美?」


「・・・謝らないで」